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SDGs目標16「平和と公平を全ての人に」で深刻な問題となっている戦争や紛争、人身売買事件に巻き込まれる人々

最近ではテレビでの特集など、普及活動がされている「SDGs」ですが、何となく言葉だけは知ってるけど、意味は分かってないという人も多いのではないでしょうか。


今回は、SDGsについて深く知ってもらうために、SDGs目標16「平和と公平を全ての人に」にフォーカスしてご紹介します。

 

SDGsとは?

SDGsとは国連加盟の193カ国の首脳たちが2016年から2030年までの15年間で、世界中にある問題を解決するために掲げた国際社会共通の目標です。


日本語では、「持続可能な開発目標」と言い、2000年にたてられたMDGs(ミレニアム開発目標)の後進がSDGsです。


持続可能な開発目標を噛み砕いて説明すると、世界にある課題を地球に住んでる全員で協力して解決しましょうという目標で、17のグローバル目標とそれに付随する169のターゲットで構成されています。


こちらがSDGsで掲げられている17の目標です。

1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレをみんなに
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさを守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

SDGsの17の目標や169のターゲットについて別記事で詳しくまとめましたので、他に気になる目標がある方はこちらからご覧ください。



 

SDGs目標16「平和と公平を全ての人に」のターゲットとは?

次に、SDGs目標16「平和と公平を全ての人に」のターゲットをご紹介します。



SDGs目標16「平和と公正をすべての人に」

持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する

16.1 あらゆる場所において、全ての形態の暴力及び暴力に関連する死亡率を大幅に減少させる。

16.2 子供に対する虐待、搾取、取引及びあらゆる形態の暴力及び拷問を撲滅する。

16.3 国家及び国際的なレベルでの法の支配を促進し、全ての人々に司法への平等なアクセスを提供する。

16.4 2030年までに、違法な資金及び武器の取引を大幅に減少させ、奪われた財産の回復及び返還を強化し、あらゆる形態の組織犯罪を根絶する。

16.5 あらゆる形態の汚職や贈賄を大幅に減少させる。

16.6 あらゆるレベルにおいて、有効で説明責任のある透明性の高い公共機関を発展させる。

16.7 あらゆるレベルにおいて、対応的、包摂的、参加型及び代表的な意思決定を確保する。

16.8 グローバル・ガバナンス機関への開発途上国の参加を拡大・強化する。

16.9 2030年までに、全ての人々に出生登録を含む法的な身分証明を提供する。

16.10 国内法規及び国際協定に従い、情報への公共アクセスを確保し、基本的自由を保障する。

16.a 特に開発途上国において、暴力の防止とテロリズム・犯罪の撲滅に関するあらゆるレベルでの能力構築のため、国際協力などを通じて関連国家機関を強化する。

16.b 持続可能な開発のための非差別的な法規及び政策を推進し、実施する。


 

SDGs目標16「平和と公正をすべての人に」の世界で起きている問題とは?

SDGs目標16「平和と公正を全ての人に」のターゲットが分かったところで、世界ではどのような問題が起きているのかご紹介します。


戦争や紛争に巻き込まれる人々

今現在の日本は戦争もなく世界的に見ても安全な国であると思います。しかし、世界にはいまだに戦争や紛争が行われており、それにより苦しんでいる人々もたくさんいます。


世界では、5億3,500万人の子ども(4人に一人)が、災害や紛争、不安定な情勢など、危険な状況の国や地域で暮らしており、2億4,600万人の子どもが、武力紛争の影響を受けている国や地域で暮らしているといわれています。


家庭内暴力が禁止されている国は意外に少ない

日本だと家庭内暴力をしてはいけないということが法律でも記載されており、禁止されている行為だと言えます。ですが、意外にも世界には家庭内暴力が禁止行為であるという国は少ないのです。


世界の2〜4歳の子どもの75%は、保護者から日常的に「しつけ」ということで、暴力を受けており、世界196カ国のうち、法律で家庭での子どもへの体罰や暴力を全面的に禁止している国はたった60カ国です。


それ以外の国で暮らす世界の6億人以上の5歳未満の子どもたちは、家庭内暴力について法律で守られていません。


また、5歳未満の子どもたちのわずか9%だけが、法律で暴力が禁止されている国に住んでいます。


存在証明がされない子どもたち

私たち日本では子どもが生まれると必ず「出生届(出生登録)」を国に提出しなければいけません。


しかし、世界には出生届が出されておらず、公的な存在証明を持たない人や子どもたちが大勢います。


出生登録が行われていないと

・予防接種を受けることができない

・学校に入学することができない

・犯罪に巻き込まれても裁判がおこせない

・人身売買の被害にあい、国外に連れ出されても生まれた国が分からず戻れない

などの問題が発生する可能性があります。


また、ユニセフが2019年に発行した報告書によると、世界の出生登録状況は改善しつつあるが、今でも1億6,600万人、四人に一人の5歳未満の子どもたちは出生登録がされていないと報告があります。


また、そのうち半数は、インド・ナイジェリア・エチオピア・パキスタン・コンゴ民主共和国の5ヵ国の子どもたちです。


売られる子どもたち

国際的に禁止されているのにも関わらず、いまだに行われている人身売買もとても深刻な問題です。


2018年のUNODC(国連薬物・犯罪事務所)の報告書「人身売買に関するグローバル・レポート」によると、2016年に人身売買事件で保護された被害者のほとんどは女性と女の子です。その中でも、多くの女性と女の子が性的搾取を強制させられていました。


一方、人身売買で保護された男性のほとんどは強制労働をさせられていました。



 

私たちにできることとは?

日本はSDGs目標16「平和と公平を全ての人に」は達成している目標として扱われており、SDGs目標16で起っている問題に関して、身近に感じることができないかもしれません。


しかし、世界ではまだ多くの方が平和に暮らせていない状況です。


先ほども取り上げたように、出生届が出されておらず存在の証明を持っていない子どもたちや、人身売買事件に巻き込まれる人々、さらに戦争や紛争で苦しんでいる人たちも数多くいます。


世界で起こっている問題を認識し、理解し、自分にできることを行動に起こすということが「平和と公平を全ての人に」の支援に繋がるのではないでしょうか。


この記事をきっかけに、世界で起きている問題に興味関心を持ってもらえる方が増えてくれれば幸いです。



 

最後に

弊社では国際社会の共通目標「SDGs」を子ども達へ理解してもらい、課題をどう解決するかを考えるワークショップを行なっています。

FROGS版SDGsワークショップ

弊社のSDGsワークショップでは、小学校高学年以上の学生向けのグループワーク形式のワークショップを行なっております。

まず、SDGsについてや、17の目標を子供達にも分かりやすく説明した上で「2030年、幸せな社会とは何か?」という問いを子ども達に考えてもらいます。


その後、自分たちが求める幸せな世界はSDGs17の目標のどれに当てはまるか、またそれを実現させるには今現在どのような課題があるのか、それをどう解決するかまでを考えてもらい、最後には発表をしてもらいます。


このように今起こっている課題に対して、自分だったらどのように解決するかを考えてもらうことで、課題を「自分ごと」にし、行動を促すワークショップとなっています。


2019年1月に行なったSDGs研修では、子ども達メインのワークショップに保護者も混ざって一緒にワークショップを行いました。


そこでは、子ども達、保護者が考える2030年の幸せな世界について議論していました。このようにFROGSでは、子どもと大人が混ざってワークショップを行う研修もご用意しております。

また、その様子を沖縄地元紙の琉球新報さんがまとめてくださったのでぜひ、こちらからご覧ください。


弊社のSDGsワークショップについて気になった方は、各種研修紹介ページからお気軽にお問い合わせください。


参考

Edu Town SDGs 平和で公正な社会

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